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日産 キャラバンワゴン 新型情報|グレード/性能/新車・中古価格
日産 キャラバンワゴンの新型モデル情報を紹介します。日産 キャラバンワゴンの性能・装備や燃費・内装など特徴をまとめて解説。日産 キャラバンワゴン新型モデルのグレード一覧や新車・中古価格をチェックして購入の参考にしてください。
日産 キャラバンワゴン新型モデルの概要
日産 キャラバンワゴンは、1973年からの長い歴史を持つロングセラーモデル、キャラバンの乗用モデル。ここに紹介するのは2012年に登場した5代目となる。
2012年6月のデビューから9年あまり(バンのディーゼルは10年近く)の間は、「NV350キャラバン」と名乗っていたが、2021年10月のマイナーチェンジの際に、車名が「キャラバン」に戻った。
その後も改良を重ね、魅力を高めてきたが、直近では、2025年7月(発売は8月)に安心・安全・快適さを高める一部改良を実施。バンでは新グレードやカスタマイズモデルが発売されたが、ワゴンは、ロング&標準ルーフとして「GX」「EX」「DX」の3グレードを、そして、スーパーロング&ハイルーフ版として「GX」の1グレードを設定する。「GX」のみ2タイプがラインアップされているのだ。
いずれのタイプもボディ幅は標準(1695mm)だが、スーパーロング&ハイルーフのワイドボディ(1880mm)が「特装車」として用意される。
それぞれに2WDと4WDを設定し、搭載エンジンは2.5Lガソリン。マニュアルモード付き7速ATを組み合わせる。
一部改良を受けた最新仕様(カタログモデル)を中心に、キャラバンワゴンの魅力を、デザインや実用性、走行性能などといったポイントごとに、見ていこう。
日産 キャラバンワゴンの外観・内装デザイン
ワンボックスモデルならではのユーティリティが魅力の日産 キャラバンワゴン。5代目は2012年6月、「堂々として存在感のあるデザイン」を謳って登場した。まずは、その外観と、内装デザインの注目ポイントにスポットを当てて、キャラバンワゴンの個性を見ていこう。
ダイナミックな意匠のエクステリア
フロントマスクは、シャープなラインで仕上げたヘッドライトと、シルバー塗装で仕上げたグリルが確かなアイデンティティを主張。
ワンボックスというボディスタイルに躍動的なラインを融合させたエクステリアデザインが特徴で、ボディサイドのキャラクターラインはダイナミックなデザインだ。また、ルーフサイドのドリップチャネルがなく、すっきりとした印象もサイドビューに漂う。
GXやEX系モデルでは、メッキバックドアフィニッシャーやメッキドアミラーなどを標準で装備して上級感も演出する。
機能的で上質感のある空間
上段をブラックで、下段をグレーで仕上げた2トーンのインパネ。横方向への広がり感を与えるすっきりとした構成で、ディテールにモダンなフォルムを加えているのも特徴だ。
ステアリングフィニッシャーにサテンクロムの加飾を、エアコン吹き出し口にシルバーの加飾をあしらっているほか、ATシフトまわりをピアノブラックで仕立てているため、上質な空間が生み出されている。
シート生地は、DXとEXが細かな模様のメッシュフラットトリコット/トリコットで、GX系は上級感漂うジャカード織物/トリコットを採用する。
日産 キャラバンワゴンのサイズ・室内スペース
ロングとスーパーロングという2タイプのボディをラインアップする日産 キャラバンワゴン。ボディのサイズは取り回しに関係するだけに注目したい部分だが、キャラバンワゴンには全幅に特徴がある。また、快適性や使い勝手を左右する室内スペースと、収納についてもチェックしていこう。
カタログモデルは全幅1695mm
GX、EX、DXの3グレードすべてに採用するのが、ロングボディ。ルーフ高は標準ルーフと呼ばれるもので、スリーサイズは、全長4695㎜×全幅1695㎜×全高1990㎜となる。この数値を見て気がつかれるだろうが、キャラバンワゴンのボディは基本的には5ナンバー枠に収まるサイズ。エンジン排気量が2.5Lとなるので、実際は3ナンバーモデルだが、このサイズによる機動性には注目したい。最小回転半径は2WDが5.2m、4WDは5.7mだ。
GXのみに用意されるスーパーロングボディは、ハイルーフとなり、スリーサイズは、全長5080㎜×全幅1695㎜×全高2285㎜。こちらもボディ幅は5ナンバーの数値に収まっている。最小回転半径は2WDが5.9m、4WDは6.4mだ。
ちなみにワイドボディの特装車は、185mm幅が広い。全長も長く、スリーサイズは全長5230㎜×全幅1880㎜×全高2285㎜となる。
全車、4列シートの10人乗り
4列のシート構成を採用し、2列目に2席を設え、3列目は通路を挟んで右に2席、左に1席を配置。4列目は3席をレイアウトする。
運転席と助手席には、ロングドライブでも疲れにくい中折れ(スパイナルサポート)形状の背もたれパッドを採用。胸郭と骨盤を積極的に支え、背骨の負担を軽減してくれる。足がぶつかりにくく、乗り降りがスムーズに行えるよう、下端部がフラットのD型のステアリングを採用する。
2〜4列目の背もたれは、可動範囲は大きくはないものの、すべて個々でリクライニング機能を持つ。なお、2〜4列目にスライド機能はなく、あくまでも10名が同時に乗車できることを優先した仕様となっている。
多彩な機能のコンソールボックス
インパネに格納式のカップホルダーを採用(2個)。A4サイズのものが置けるアッパートレイをインパネ天面に備えている。
運転席と助手席の間にあるコンソールボックスは、大型タイプ。両席のアームレストとしても使え、また小物を置けるトレイ形状も取り入れた。このコンソールボックスのリア側には2列目用のカップホルダーと格納式テーブルを設けるなど利便性を追求している。
ロングボディのラゲッジスペースは、4列目シートがバックドアの近くまで迫るため、容量は少ない。また、シートの跳ね上げや格納機能もないため、荷物スペースを求めるならスーパーロングを検討することになる。
日産 キャラバンワゴンの性能・燃費・装備
2012年にNV350キャラバンを名乗り登場した5代目。2021年のマイナーチェンジで名称が日産 キャラバンワゴンへとなったのちも、7速ATへの進化や、安全機能の拡大など、商品力アップを積み重ねている。走りの性能やランニングコストに関連する燃費など、気になるポイントをチェックしていこう。合わせて、安全性能や、装備・機能についても見ていこう。
走りの質感を高めるパワートレイン
搭載する2.5Lガソリンエンジンは、2488cc直列4気筒DOHC16VのQR25DE型。最高出力は108kW(147ps)/5600rpm、最大トルクは213Nm/4400rpmを発揮する。高速走行時のこもり音を抑制するバランサーシャフトの採用などにより、静粛性を追求している。
トランスミッションは、2021年のマイチェンで、7速オートマチック(7M‐ATx)を採用。動力性能と燃費性能の両立を実現した。また、マニュアルシフトモードによって意のままの走りをもたらしてくれる。
大径スタビライザーの採用や、ストロークを拡大させたサスペンションを採用するなど、快適で安定性の高い走行性能を追求しているのもキャラバンワゴンの特徴だ。
2025年7月(発売は8月)の一部改良で、スパイナルサポート機能付きシート(運転席・助手席)に、より振動吸収性に優れた低反発のクッション材を用いて、乗り心地を向上させた。
一部改良で安全機能が拡充
2025年7月の一部改良で、インテリジェントクルーズコントロール(アダプティブクルーズコントロール)を採用。GX系に標準装備し、EXとDXにはオプションで設定した。ドライバーや乗員の快適性への影響を抑える加減速制御を行いながら、高速道路での長距離移動時におけるドライバーの疲労を低減する。
また、先行車発進お知らせ機能や、コンフォートフラッシャー、安心感を高めるタイヤ空気圧警報システムなども採用した。
そのほか、インテリジェントエマージェンシーブレーキ、踏み間違い衝突防止アシスト、LDW(車線逸脱警報)、ハイビームアシスト、標識検知機能などを全車に装備する。
インテリジェントアラウンドビューモニターとインテリジェントルームミラーは、GX系とEXに標準装備した(DXではオプション)。
WLTCモード燃費は8.9km/L
2012年に、NV350キャラバンというモデル名を冠してデビューした5代目。燃費技術の積み上げによるクラストップレベルの燃費性能を謳った2.5Lガソリンエンジン(QR25DE型ユニット)。オルタネーター回生制御やフリクションの低減、アイドル回転数を低く抑えることなどによって、燃費性能の向上を図っていた。
モデル名をキャラバンに戻した2021年のマイチェンでは7速ATを搭載。多段化したワイドレンジによって、動力性能と燃費性能の両立を図った。
WLTCモード燃費は、ロングボディが2WDで8.9km/L、4WDで8.5km/L。スーパーロングボディが2WDで8.7km/L、4WDで8.3km/Lとなっている。
GX系モデルは装備がいちだんと充実
後席まわりのプライバシーガラス、ターンランプ付き電動リモコンミラー(クロームメッキカバー)、インテリジェントアラウンドビューモニター、インテリジェントルームミラーなどは、GX系とEXに標準装備(DXはオプション)。
ヘッドライトは全車、ハロゲンタイプが標準で、GX系にはLEDタイプがオプションで設定される。なお、アルミホールは全車オプション(標準装備はフルカバー)だ。
空調はDXとEXがマニュアルエアコン、GX系がオートエアコン。リアヒーターとリアクーラーは全車に標準装備される。
半ドアの位置まで閉めれば自動的に全閉してくれるスライドドアオートクロージャーとバックドアオートクロージャーは、GX系に標準装備し、EXとDXにはオプションで設定。GX系にはワンタッチオートスライドドアも装備される。
日産 キャラバンワゴンおすすめポイント要約
ロングボディ、スーパーロングボディともに、1695mmという5ナンバー級のボディ幅を持つのがポイント。取り回しのよさは、シティユースで魅力となってきそうだ。そのぶん室内のゆとりが制限されるものの、10人という定員を実現しているのがキャラバンワゴンの注目点と言える。なお特装車として全幅1880mmのワイドボディを用意する。
中古車では、グリルデザインやインテリア、トランスミッションが進化した2021年以降のもの(ここに紹介のキャラバンワゴン)をまず考えたいところ。だが、NV350時代のものを含め、ワゴンは中古車の台数があまり多く出ていない。プライベートユースなら、乗車定員が少なくなるが、やはりバンを検討するのもありなのだろう。カスタムモデルも多数存在し、個性的なクルマ選びが楽しめそうだ。