【レッドブルエアレース速報】予選トップはベラルデ。 8日・決勝のタイスケが変更に

2019/09/07
MotorFan編集部

最後の大会となる2019年レッドブルエアレース幕張ラウンド。土曜日の予選でトップタイムをマークしたのはスペインのファン・ベラルデだった。

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フリープラクティスから予選までの間、最速タイムをマークしたのは現在ランキングトップのマルティン・ソンカ。ＤＨＬファステスト・プライズを獲得した。しかし予選ではベラルデのタイムに及ばず2位となった。

　予選スタート時は、南から強い風が吹いていた。選手がスタートゲートを通過するときは左斜め後ろから押されるようになる。午前のプラクティスと風が変わってしまったため、パイロット達は飛び方を変える必要があった。これに最もうまく対応できたのがベラルデだった。ランキングでトップ争いをしている室屋義秀、マット・ホール、マルティン・ソンカはベラルデのタイムを超えることはできなかった。

2019幕張のレーストラック。昨年と基本的なコースレイアウトは似ているが、よりタイトでテクニカルになった。

「実際に飛んでみるとコース図で見ていたよりもタイトなコースだった。金曜日の練習から風も常に変わっているし、ゲート1のアプローチが後のセクションのスピードに影響したりする難しさもある。スムーズに飛ぶことはもちろんだがバーチカルターンなども含めて機体の持つエネルギーをどうやってコントロールするかが重要だ」（ソンカ）。
「今日は、金曜日のフリープラクティスに比べて風向きが変わっただけでなく空気密度が低かった為、飛行機とエンジンのパフォーマンスが低下していた。タイムが伸びなかったのはその為だ」（ベラルデ）

各パイロットで異なるハイＧターンの飛び方

予選で最速タイムを叩き出したベラルデ。スムーズでロスが少ないフライトだった。「風の変化に上手く対応できたし大きな失敗がなかった」とベラルデは語っている。

　タイムを詰める決め手となったのはトラック両サイドにあるハイＧターンだ。垂直に上昇して最短距離を飛ぶ選手、上昇せずに水平に近い旋回をして速度をキープする選手、先にあるパイロンへの侵入ラインを考えて斜めに上昇旋回する選手と、ラインは千差万別。
　最速タイムをマークしたベラルデは、ゲート５（ゲート13）を斜めに上昇旋回。ゲート9からゲート10にかけては、あまり高度を上げずに旋回する飛び方をした。他の選手に対して速かったのは、このゲート９からゲート10へのターンだった。
「予選で１位になったのは2回目。チームの準備が整って作戦も出来上がっていたから自信持って飛べたし、大きな失敗もなかった。まだ優勝したことがないので、最後のレースで優勝できたらと思っている」（ベラルデ）
　予選2番手となったのはランキングトップのソンカだ。
「予選で２ポイント獲得できたことは大きかった。ただ、明日の決勝では優勝者には２５ポイントが与えられるから油断はできない。今日は落ち着いて飛べたので、明日も同じように飛びたいと考えている」
　現在にランキング３位につけている室屋義秀は5番手。
「ゲート１からゲート２の間でウインドシアー（風が急に変わるポイント）があったことでスタートのリミットである190ノットを維持することが難しく、思い切って攻めることができなかった。また、2回目のランに入る前、システムをリセットがうまくできずベストな状態で飛ぶことができなかった」（室屋）