95PSの水冷4ストロークDOHC直列4気筒648ccエンジン搭載 ナニがすごい? ホンダ「CB650R」を徹底検証! 軽量化とマスの集中化に特化したネイキッドスポーツ
- 2019/01/26
- MotorFan編集部

イタリアのミラノで開催されたEICMA2018(ミラノショー)で世界初公開となり注目を浴びたホンダCB650R。3月15日に国内発売される同車の詳細やポイントを、徹底的にチェックしてみた。
REPORT●北秀昭(KITA Hideaki)
ホンダ・CB650R……961,200円
新世代CBシリーズとしてスタイリングの一新を図り、従来のCB650Fから“R”の称号を与えて更なる進化を遂げた「CB650R」。
CB650Rの開発コンセプトは、「都市のライフスタイルに興奮を(Middle Sports Roadster)」。スポーツバイクの根源的な楽しさを深めた“新世代CBシリーズ”として、徹底した軽量化とマス集中化を実施。また、直列4気筒エンジン(直4)を搭載したマシンならでは、パワフルな走りを実現しているのがポイントだ。




コンパクト&ダイナミックなスタイリング
CB650Rのスタイリングの狙いは、「コンパクト&ダイナミック」。その実現のため、以下の要素を柱として新世代のスタイリングを成立させ、所有感を高めている。
・Good Stance:マス集中化を図った、凝縮感に満ちたプロポーション
・Round×Hi Tech:“CB”のネイキッドスポーツバイクとしてのスタイルを象徴するアイコンとして、ラウンドシェイプ(丸型)のLEDヘッドライトを採用
・Red,Black:新世代CBシリーズ固有の価値を高めるため、共通イメージのレッドとブラックのカラーリングを設定
また、スタイリングの基調として、鋭くエッジを利かせた稜線と、しなやかな凹曲面を組み合わせた面構成による統一を図ることで、コンパクト&ダイナミックなイメージを具現化している。



“マスの集中化”を実現したフロントマスク

新世代CBシリーズのイメージリーダーであるCB1000Rと共通のLEDヘッドライトを採用し、ロー/ハイビーム間のHondaロゴプレートとヘッドライト周囲のベゼルをブラック仕上げとすることで、精悍さをアップ。
このLEDヘッドライトにより、リフレクターを含む灯体の奥行きを従来よりも約25%ショート化。また、メーターマウントを兼ねた新構造のアルミダイキャスト製ヘッドライトステーを採用することで、ヘッドライト位置を従来よりも約97mm車体中心側に移動することなどにより、マス集中化に寄与している。
視認性の高いテールランプ

新設計のLEDテールランプを採用。レンズには、縦方向に発光面積を増幅させるフルート(溝)カットと下側を取り巻くようにシボ加工を施し、コンパクトながら豊かな光りの表情を実現。
さらに制動時には、内蔵されたストップランプが点灯することで、メリハリのある視認性に配慮している。
新設計のウインカー&ライセンスランプ
ウインカー、ライセンスランプは、共にLED化を図り、ウインカー合計で従来比252g軽量化。また、ライセンスランプは、従来比41g軽量化を実現。
薄型&軽量型の多機能メーター

メーターは、軽量コンパクト化を図りながら、より豊富な情報をライダーに提供。メーター表示面を縁まで透明アクリルで覆って液晶サイズを最大化したフルフラットデザインを採用し、ギアポジションインジケーター、水温計、エンジン回転数のピークホールド表示、エンジン回転とリンクして変速タイミングを知らせるシフトアップインジケーターなどを追加。
また、これらを実現しながら、従来比約21mmの薄型化と93gの軽量化を実現し、マス集中化に寄与している。
CB650Rのライディングポジションは?

市街地など混雑したシチュエーションでの前方の見通しやすさや取り回しやすさを確保。ポテンシャルアップした動力性能とのバランスを考慮しているのも特徴だ。
また、CB650Fと比較して、ステップ位置を上げるとともに後方に移し、ステップへの荷重をかけやすいポジションとすることで、軽量化とマス集中化を図った車体をより軽快に操りやすくしている。
ポテンシャルアップしたフレーム
フレームはスチールの持つしなやかな特性を活かすとともに、高い効率を誇るダウンドラフト式吸気レイアウトを可能とするツインスパー形状を従来モデルから継承。
剛性バランスを見直すとともに、フレーム構成部品の見直しを図ることで、さらに運動性能を向上させている。
閉断面のピボット周り
ピボットプレートは、従来の鍛造プレートからプレス成型品を組み合わせたボックス構造に変更。より薄いスチールプレートを用いながら、閉断面(モナカのように閉じた形状)とすることで、軽量化と高剛性化を高次元で両立させている。
振動を軽減したエンジンハンガー

エンジン後方上側に位置するエンジンハンガーをクロスパイプに一体化。従来の別体締め付け構造に対し、軽量化を図りながら、CAE解析を活用したシミュレーションとテスト走行によるライディングフィールの作り込みを実践。不快なエンジンの振動軽減を実現している。
短縮されたシートレール
高い運動性能を実感できるよう、ライダースペースをタイトに設定。同時にシートレールのアンダーパイプがピボットプレートに接合される位置をより上方に移動させることで、シルエットに一層の軽快感を与えるとともに、シート後端を従来よりも約60mm短縮させてマス集中化に大きく寄与している。
また、部品配置を変更することでステーの廃止やコード類の短縮、新規デザインのステップ採用などによる軽量化も含め、従来比6kgの完成車重量低減を実現。
これらにより出力向上と併せてパワーウエイトレシオを改善し、市街地からワインディングまでより快活にライディングを楽しめるモデルへと進化を遂げている。
新デザインのアルミホイールに注目
従来の6本Y字型スポークから、5本Y字型スポークの新デザインを採用。剛性の最適化を行いながら各部を薄肉化し、前440g・後530g軽量化を図り、旋回時の慣性モーメント低減による軽快なハンドリングを実現。

ラジアルマウントキャリパー採用のブレーキシステム
フロントには新設計のφ310mm・10ピンフローティングディスク、ラジアルマウントキャリパー、倒立型フロントフォークを採用。
また、ブレーキパッドの材料も変更。リニアな減速フィールと十分な制動力を確保し、幅広いシチュエーションで安定感のあるブレーキコントロール性を獲得している。
リヤにはφ240mmシングルディスクと1ポットキャリパーを装備。また、ABSを標準装備することで、ブレーキング時の安心感を高めている。
倒立型フォーク等で強化されたサスペンション

フロントフォークを倒立式としてバネ下重量を低減。さらに新開発のクッションオイルにより、フリクションを低減し、軽快なハンドリングを実現。
また、ボトムブリッジを従来の鉄からアルミ鍛造品に変更し、高品位な外観にも配慮。加えてリヤにはスイングアームとの締結部にピロボールを新採用し、クッション作動性を向上。これにより、路面に対する車体追従性を大幅に向上させているのもポイントだ。
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