カワサキW1SA(71年式)乗りが憧れの初期型「W1」(66年式)に乗る!
- 2019/07/29
- 青木タカオ

カワサキ「W1」の1966年式初期型に試乗する機会に恵まれました。カワサキに用意していただいたベストコンディションの車両ですから、71年式「W1SA」に25年間乗り続ける筆者としてはまさに恐悦至極、これ以上喜びようがない気持ちです。それはもう夢心地でした。
REPORT●青木タカオ(AOKI Takao) PHOTO●カワサキモータースジャパン、川崎重工業
W1……1966年式

当時、国産最大排気量を誇ったカワサキのフラッグシップモデルが、カワサキ「W1」です。1965年発売の「カワサキ500メグロK2」のOHV2バルブ並列2気筒エンジンのボアを8mm拡げ、ボア74mm×ストローク72.6mmで、624ccの排気量を獲得。最高出力47ps/6500rpm、最大トルク5.4kg-m/5500rpmを発揮します。

これが「カワサキ500メグロK2」です。ボア66mm×ストローク72.6mmで496ccの排気量、最高出力36ps/6500rpm、最大トルク4.2kg-m/5500rpm。Yカバーを持つ独特のバーチカルツインエンジン、見た目からは大きく変わらないように見えますが、改良型といえる「W1」ではクランクが一体鋳造式から3点組み立て式となり、ニードルローラーベアリングをコネクティングロッド大端部に組み込んで高回転化に対応しました。

「W1」ではオイルポンプの吐出量が増え、シリンダーヘッドのボルト径も28mmから32mmに。径33.5mmだった吸気バルブは36mmに拡大し、バルブスプリングも強化。キャブレター径も27mmから31mmへと大きくなっています。常時噛合式4段トランスミッションは、K2ではロータリー式でしたが、「W1」ではリターン式です。

「W1」はアメリカ市場への進出を考慮し、メッキタンクにキャンディレッドの塗装を組み合わせるなど斬新でした。米国の安全基準に合わせ、ウインカーはひとまわり大きくなっています。初期型が「W2SS」や「W1S」など後継機種と大きく異なるのは、キャブレターを1基しか備えていないことです。

輸出仕様では翌67年発売の「W2SS」から、国内版では68年発売の「W1S」よりツインキャブ化し、最高出力47ps/6500rpmを53ps/7000rpmに、最大トルク5.4kg-m/5500rpmに向上しました。以降は吸気バルブ径をさらに1.5mm拡大し、37.5mmとしています。32.5mmの排気バルブは「メグロスタミナK」から「650RS(W3)」まで変わりません。
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