市街地、高速道路、ワインディング、そしてダートをそれぞれ400km。Vスト兄弟を徹底試乗!! 買うべきはVストローム650か1000か。 合計800km走り込んで検証してみた。
- 2019/06/28
- 青木タカオ
ロードバイク然とした車体で安定感抜群!

堂々たる車格で、アルミ製ダイヤモンドフレームとスイングアームを採用したシャシーは、剛性感がしっかりあってロードスポーツ然としたもの。そこにストロークの長い前後サスペンションを組み合わせたことで、抜群の安定感を生み出しています。こうした性格は1000と共通です。
足まわりは踏ん張りの効くコシのある味付けですが、フロント19インチが穏やかなハンドリングを生み、タイヤの接地感もしっかり伝わってきてトータルバランスに優れることに感心するばかりです。
トラクションコントロールがあり、大きな安心材料となりますが、もともとトラクション性能に優れ、安心してアクセルを大きく開けていけます。
1000は獰猛さもあり、ファイターな一面を持っていますが、650は比較すればマイルドで紳士的。排気量の差だけでなく、キャラクターに違いがあるように感じました。
ただし、程良いパワーとよく言われますが、90度VツインのDOHC4バルブエンジンは充分に力強く、スロットルワークで自在に操れ、物足りなさは感じません。1000と650、一般道、高速道路、ワインディング、ダートも含めそれぞれで400km以上を走ったのですが「650でも充分」と、基本的には思います。すべての面で、クラスを超えているのです。

高速道路ではウインドプロテクションも良好で、クルージングは快適そのもの。100km/h巡航はVストローム1000だとトップ6速で3600rpm、Vストローム650なら4500rpmとなり、650もエンジンはまだまだ余裕があり、1万回転から始まるレッドゾーンまでスムーズに吹け上がります。
低中速トルクが太く街乗りも扱いやすいのですが、高回転域の伸びこそこのDOHC4バルブエンジンの持ち味だと言えるでしょう。不快な振動もなく、胸の空く加速が味わえるのです。
未舗装路も走りましたが、XTでなくてもフラットダートならグイグイ突き進むことができ、軽量コンパクトになった分だけ1000より攻めていけるのでした。履いているタイヤはブリヂストン製のトレールラジアルで「Vストローム650/XT ABS」が「BATTLAX ADVENTURE A40」、「Vストローム1000/XT ABS」は「BATTLE WING BW-501/502」となっています。
650も見た目で大きいと感じますが、跨るとグリップ位置が近く、ライディングポジションは1000よりかなりコンパクト。取りまわしもしやすく、1000ではそのボリューム感からツライと感じる狭い場所も650だと気になりません。
言い尽くされたかもしれませんが、650はまさにジャストサイズ。しかし、ライドフィールに手強いような荒々しさもあって、さらにフラッグシップとしての上質感もある1000も素晴らしい。
Vストロームは1000も650も甲乙付けがたく、旅するライダーにぜひ乗ってほしいと思います。価格を考えても、どちらもお買い得でしょう。
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