足つきはちょい高だけれど! MT-07はミドルクラストップレベルの実力者だ。|ヤマハ
- 2019/09/03
- MotorFan編集部 近田 茂

5機種揃えられているヤマハMTシリーズの中でちょうど中間に位置するミドル・ネイキッドスポーツがこれ。3気筒傑作エンジンのMT-09や、YZF-R1譲りの4気筒を搭載するMT-10と比較すると、キャラクターとして地味目な存在……と思いきや、全体にバランスが良い出来ばえは素晴らしく、総合性能の高さは感涙ものである。
REPORT⚫️近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO⚫️山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

■ヤマハ・MT-07……777,600円






250ccクラスから1000ccまで5機種がラインナップされているMTシリーズ。その名前は“Master of Torque”に由来する。メーカーのキャッチコピーを引用するとミドルスポーツのMT-07は「街を遊ぶ、スポーツ」である。それは誰もが日常的に体感できる楽しく程よいパフォーマンスを発揮してくれることを意味している。
MT-09に次いでMTの第二弾として市場投入されたMT-07は2014年8月に新発売。新たな市場ニーズを捉えるべく、“軽量・スリム・コンパクト”でスタイリッシュな車体をアピールした新世代モデルとして登場した。シリンダー位置をオフセットした右サイドカムチェーン方式のツインエンジンは270度位相クランクの採用も特徴的。
スペックに表記される数値データよりもあくまでライダーの意志(操作)に対してリニアなトルクを創出することを大切にした設計思想でチュ-ニングされている点も見逃せないところである。
また、マシンを引き起こす扱いの軽さは、重量級へステップアップするビギナーライダーはもちろん、オーバー1Lクラスからダウンサイジングを図るベテランライダー迄、驚きを持って受け入れられ、堅実な選択眼を持つユーザーの人気を集めているのである。
ミドル・ロードスポーツの優等生
車体はコンパクトだが、決して華奢ではなく見た目はマッシブな印象。車格的にもなかなか立派に見える。しかし扱いやすさは一級のレベルに仕上げられており、基本的に優しく手強さを覚えないところが魅力的だ。
700ccに満たない排気量ながら、ショートストローク・ツインエンジンは、かつてのナナハンに匹敵する太いトルクフィーリングを発揮。スロットルを開けた時に、期待通りに後輪が地面を駆動する感覚は、270度位相クランク特有の四つ足動物が大地を蹴り出すような力強いリズムが伴う。
実走行時のアイドリング回転数は1,400rpm。ローギヤで5,000rpm回した時のスピードは、42km/h。トップ100km/hクルージング時のエンジン回転数は4,200rpm強だった。
前後サスペンションも、実行ストロークがやや小さく感じられ、乗り味に硬さを覚えたものの、動きの良いなかなかのフットワークを披露してくれた。
散歩気分で気ままな散策にも使いやすいしミドルクラスとしては余裕のあるトルクフィーリングでロングツーリングも快適。時に峠道でスポーティなライディングを楽しむにも、何ら不足なく応えてくれることは間違いない。そのオールマイティな総合性能の高さと、コスパも含めて非常にバランスの良い仕上がりはとても魅力的だった。
⚫️足つき性チェック(ライダー身長170cm)
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