青森〜秋田〜岩手......極寒の地でスバルの雪上性能を体感! スバル・インプレッサとXVで真冬の八甲田山を越えてみた!【雪上試乗記】
- 2018/01/30
- MotorFan編集部 小泉 建治

グローバル販売台数の実に98%をAWD(四輪駆動)が占めるというスバル。
スバルといえばAWDというイメージは定着しているものの、
極限の環境下でその雪上性能を見極める機会はなかなかない。
折しも関東地方が数十年ぶりという寒波に襲われ、
あらためてスバルやAWDへの関心が高まるなか、
インプレッサとXVで厳寒の八甲田山を走破する機会を得た。
TEXT&PHOTO:小泉建治(KOIZUMI Kenji)
本州屈指の豪雪地帯を往く
それに、いくら参加者がすべて自動車メディアの人間だとはいえ、どうしたって運転スキルには個人差があり、かくいう筆者も雪道ドライブには自信がない。ただでさえリスクの大きい雪道ドライブだが、今回はメーカーとしてもかなりの覚悟をもって臨んだに違いない。
試乗車として用意されたのはXVとインプレッサSPORT、そしてインプレッサG4だ。抽選で2台が与えられ、全行程の中間地点で乗り換える。筆者は前半がインプレッサG4、後半がXVという組み合わせになった。
酸ヶ湯温泉で「VIVA! 千人風呂」
最初のチェックポイントである酸ヶ湯温泉に着く頃には見事な雪景色となっていて、あたりは一面真っ白だ。ここは「ビバ! 千人風呂」という大きな混浴温泉が有名で、その名称から、江戸時代あたりには千人の───つまり大勢の男と女が入り乱れて入浴を楽しんでいた、そんな浮世絵みたいな光景を頭に思い浮かべた。まぁ、こんな昔ながらの風情には似合わない「ビバ!」なんて名前には少々引っかかりを覚えてはいたが。
そんなこんなでゆったりと温まり、まさしくVIVAな気分で温泉を後にする。玄関付近にスバル広報のK氏が待っていて「温泉、いかがでした?」と聞いてくる。「そりゃあもう最高でしたよ、ビバ! 千人風呂」と筆者。
するとK氏、呆れ顔で「だからビバじゃないから、『ヒバ』だから」
あ、本当だ。よく見るとヒバ千人風呂って書いてある。それにヒバの後にビックリマークもついていない。ヒバとは檜の別名だそうで、ようは檜風呂ってこと。でも、カタカナで書かれたらビバだと思うじゃない? しかも千人風呂なんて、なんかVIVAな感じがするじゃないの。
まぁしかし、湯気の立ちこめた巨大な総檜風呂は、それはそれは雰囲気満点で、なかなかVIVAな温泉でありました。
いよいよ厳寒の八甲田山へ
ほどなくして左手に雪中行軍遭難者の銅像がある……はずの場所に着いたものの、銅像までの道は冬季閉鎖中とのこと。だんだんと「とんでもないところにやってきてしまったんだ」という思いが強まってくる。
インプレッサG4、インプレッサSPORT、XVはいずれもアクティブトルクスプリットAWDを採用していて、フロント60:リヤ40のトルク配分を基本としてロックまで可変する電子制御式だ。
だが、それ以前にSGP(スバルグローバルプラットフォーム)のデキがすばらしく、とくに外乱に対して強さを発揮し、その結果としてメカニカルグリップがとにかく高い。だからインプレッサG4の2WD仕様でも、おそらくかなり安定した雪道走破性を発揮するのではないか。
AWDのほうが制動距離が短い?
そして恥ずかしながら筆者は知らなかったのだが、ブレーキング時にもAWDには優位点があるのをご存知だろうか? 一般論として、制動距離を決めるのは「タイヤのグリップ」と「車両の質量」と「ブレーキそのものの性能」であって、AWDだからといって短く止まれるわけではない……はず。だが、実はABS作動時にはそうとも言い切れないのだ。
たいていのABS装着車は、ロックを防ぐためにブレーキをリリースした瞬間、すぐにまたディスクを掴めるようにホイールを増速させているのだという。つまり増速することでブレーキを効かせられる時間の割合が高まるわけで、これは2WD車でも行われていることなのだが、AWDであればそれを4輪で行うことができる。結果的に、僅かではあるもののAWD車のほうがABS作動時の制動距離が短くなるのだ。
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