日産スカイラインのDAS:ステアバイワイヤーとは何か
- 2019/08/11
-
Motor Fan illustrated編集部

ステアバイワイヤーとはよく耳にする言葉だが、ではどのようなものか。構造と効能を理解してみる。
*本稿はDAS登場時の取材により、現在のものとは異なる可能性がある
新型スカイラインが全車DAS(ダイレクトアダプティブステアリング)装着となった。いわゆるステアバイワイヤであり、2014年11月に「200GT-t」グレードへのメーカーオプション装着を世界初としたのを皮切りに、世界唯一のまま現在に至っている。
ステアバイワイヤとは何か
ステアバイワイヤ=機械的な接合がない操舵装置、というのはご存じのとおり。ではどこがつながっていないのだろうか。操舵装置でよく聞く単語とともに、システム全体を整理してみた。


操舵装置を、入力部と伝達部と変換部の3つのパートに分けて考えてみる。
入力部は、いまのところ乗用車ではステアリングホイール一択である。
伝達部は、ステアリングホイールの回転運動を下流に伝える部位。ご覧のようなバリエーションがある。
変換部は、回転運動を直線運動に変換する部位。乗用車では現在のところ、ラック&ピニオンと(もはやごく少数になってしまったが)ボール&ナットの2種が挙げられる。
伝達部についてもう少し詳しく述べると(直線的にシャフトを通すことができないクルマが大半のため)カルダンジョイントを伴ったシャフトというのがもっとも基本的な構造である。これに対してクルマのダイナミクスを向上させたいエンジニアはシーンによってステアリングのギヤレシオを可変できるシステムを考案、いくつかの装置が実現している。それらが青字で示した構造だ。「シャフト+遊星歯車」はBMW、「シャフト+波動歯車」はトヨタ、「シャフト+レバー比変更」はホンダのシステム。このほか、可変というには少々言葉が過ぎる感もあるが、ラックギヤのピッチを中立側/エンド側で不等ピッチにすることで可変ギヤレシオとしている操舵装置も実現している。
閑話休題。これらの整理から考えると、日産のDASとは伝達部の構造をシャフト+クラッチとしている操舵装置である。クラッチから想像できるように作動時には解放状態とすることで上流と下流を物理的に切り離している構造である。

- 1/2
- 次へ
|
|

自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanweb学生フォーミュラ2019:全車両カタログ
E27:神奈川工科大学
E21:National Taipei University of Technology
E26:日産京都自動車大学校
E18:National Cheng Kung University
E25:成蹊大学
E3:豊橋技術科学大学
フランクフルト・モーターショー2019

ついに来た! 新型ランドローバー・ディフェンダー降臨! Gクラス...

〈新型ランドローバー・ディフェンダー〉新着写真続々! Gクラスの...
PR

ホンダの100%EVモデル「Honda E」市販車がデビュー! 約348万円...

コンセプト4は4シリーズの未来形!? BMWの超攻撃型デザイン現る【...

フォルクスワーゲンの小型EV「ID.3(アイディ.3)」デビュー! 3...

「AI:Trailクワトロ」はアウディの示す近未来EVオフローダーのカ...
ジムニー特集
関東屈指のロングダートを制覇せよ! 秋鹿大影林道&万沢林道(酷...
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計ってみた...
スズキ・ジムニーシエラを測って測って測りまくる。高さは? トラ...

結局、スズキ・ジムニーのリジッドアクスルは何がスゴイのか?
オービス対策‼ 交通取締情報局

移動オービスは何km/hオーバーで光る? 最低検挙速度独断検証!...
みんながオービスと見間違えちゃうNシステムの怖さを検証!【交...
