新型ニンジャは街乗りでもスポーツできる オールラウンダーとしての進化を感じた、ニンジャ250ストリート試乗
- 2018/05/04
- MotorFan編集部

エンジンと車体、外装のすべてを一新したニンジャ250。ライバルひしめく250ccフルカウル戦線に満を持して投入されたカワサキの新型マシンの素性について、ストリート試乗で今一度検証してみたい。※メイン写真の撮影はクローズドエリアで行なっております。(REPORT:ケニー佐川 PHOTO:山田俊輔)
カワサキ・ニンジャ250…… 629,640円〜
カワサキ・ニンジャ250 KRT Edition(写真)…… 640,440円



伸び切る上昇感が気持ちいい
実際のところ、従来型に比べると全方位的にポテンシャルも高められている。ライポジはやや前傾かつ全体的にコンパクトになり、特にニーグリップ部分はシート幅が30mmもスリムになったおかげでホールド感が高まり、シートは肉厚化しているのに足着き性もさらに向上させるなど、細部もしっかり作り込んできている。
国内仕様は37ps(海外仕様は39ps)に抑えられているとはいえ、高回転域でのパワーは明らかに上乗せされていて、13,000rpm超までストレスなく伸び切る上昇感は新型ならではだ。クランクマスが20%も低減された上に、ダウンドラフト吸気などにより充填効率が高められたこともあり、エンジンのレスポンス自体が軽快かつ力強くなっている。加えて従来型に見られた低中速でのトルクの谷が解消されたおかげで、信号ダッシュでもガッツが出てきた。
軽快で俊敏だが扱いやすい
以前聞いたカワサキの開発者の話では、新型の狙いは「スポーツ性能を高めつつ、間口も広げた」ということで、サーキット最速が目標ではなく、街乗りからツーリングまで幅広く楽しめるオールラウンド性能を目指したということだった。まさしくその通りだと、今回あらためてストリートで試乗してみてそう思った。
最後はカワサキらしさで勝負
ちなみに気になるライバル比較についてもひと言。直接ライバルのCBR250RRに比べると低中速トルクでは一歩及ばないが、軽快な車体と素直なハンドリング、伸びのある高回転パワーを生かせばサーキットでもイイ勝負ができそう。街乗りでもすべてがカチッとしているCBRより気軽に乗れる気がする。また、R25はパワーとハンドリングのバランスが素晴らしく、パッと乗ってすぐに乗りこなせるスポーティさが真骨頂。極低速から扱いやすくライポジも快適で、その意味ではニンジャ250とガチ勝負になるのでは。結論としては、絶対性能ではCBRが優位。バランスの良さと扱いやすさではR25と接近戦だが、作りのグレード感と新しさではニンジャが一歩リードと言った感じか。ということで、クラス最高峰レベルのオールラウンドな走りの性能と、カワサキらしいアグレッシブなデザインが好きな人はニンジャ250をおすすめしたい。


■ニンジャ250(KRT Edition)主要諸元■
全長×全幅×全高:1,990mm×710mm×1,125mm
軸間距離:1,370mm
最低地上高:145mm
シート高:795mm
キャスター/トレール:24.3°/ 90mm
エンジン種類/弁方式:水冷4ストローク並列2気筒/DOHC4バルブ
総排気量:248cc
内径×行程/圧縮比:62.0mm×41.2mm/11.6:1
最高出力:27kW(37PS)/12,500rpm
最大トルク:23N・m(2.3kgm)/10,000rpm
始動方式:セルフスターター
点火方式:バッテリ&コイル(トランジスタ点火)
潤滑方式:ウェットサンプ
エンジンオイル容量:2.0L
燃料供給方式:フューエルインジェクション
トランスミッション形式:常噛6段リターン
クラッチ形式:湿式多板
一次減速比/二次減速比:3.068(89/29)/2.857(40/14)
フレーム形式:トレリス
懸架方式:
(前)テレスコピック(インナーチューブ径φ41)
(後)スイングアーム
タイヤサイズ:
(前)110/70-17M/C 54H
(後)140/70-17M/C 66H
ホイールサイズ :
(前)17M/C×MT3.00
(後)17M/C×MT4.00
ブレーキ形式:
(前)シングルディスク 310mm(外径)
(後)シングルディスク 220mm(外径)
ステアリングアングル(左/右):35°/ 35°
車両重量:166kg
燃料タンク容量:14L
乗車定員:2名
最小回転半径:2.5m
本体価格:629,640円(キャンディプラズマブルー)
640,440円(パッションレッド×メタリックフラットスパークブラック)
640,440円(KRT Edition・ライムグリーン×エボニー)

ケニー佐川
本名、佐川健太郎。モーターサイクルジャーナリスト、MFJ公認インストラクター、ライディングアカデミー東京校長など多岐に渡って活躍。守備範囲は原付バイクから大排気量車まで広い。
|
|

自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
自動車業界 特選求人情報|Motor-FanTechキャリア
「自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ
東証プライム、軽自動車に強みを持つ日系完成車メーカー
EVシステム開発<二輪車>
年収
400万円〜750万円
勤務地 静岡県浜松市
この求人を詳しく見る
エンジン制御をコア技術とする日系ベンチャー企業
モデルベース開発
年収
700万円〜1200万円
勤務地 愛知県名古屋市本社へ配属予定です。
この求人を詳しく見る
「自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ

東証プライム、軽自動車に強みを持つ日系完成車メーカー EVシステム開発<二輪車>
年収 | 400万円〜750万円 |
---|---|
勤務地 | 静岡県浜松市 |
エンジン制御をコア技術とする日系ベンチャー企業 モデルベース開発
年収 | 700万円〜1200万円 |
---|---|
勤務地 | 愛知県名古屋市本社へ配属予定です。 |
ジムニー特集
関東屈指のロングダートを制覇せよ! 秋鹿大影林道&万沢林道...
- 2019/08/17
- コラム・連載記事
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
スズキ・ジムニーシエラを測って測って測りまくる。高さは? ...
- 2019/08/14
- コラム・連載記事

結局、スズキ・ジムニーのリジッドアクスルは何がスゴイのか?
- 2019/07/01
- ニューモデル
オービス対策‼ 交通取締情報局

移動オービスは何km/hオーバーで光る? 最低検挙速度独断検...
- 2018/11/11
- TOPICS
みんながオービスと見間違えちゃうNシステムの怖さを検証!...
- 2017/10/02
- TOPICS

スピード超過が事故につながる首都高速道路のオービスポイン...
- 2019/09/10
- オービス情報
令和2年、ついに「あおり運転」の罰則も強化へ! どうなる!? ...
- 2019/09/08
- TOPICS