実用化は本当に目前なのか、最新事情から見えてきた電動バイクの課題とは?
- 2019/01/07
- MotorFan編集部
EVの未来はバッテリー性能にかかっている
また、一充電当たりの航続距離が短いのも難点。PCXエレクトリックもWMTCモードでは50km以上と販売国の8割以上のユーザーの1日当たりの実用距離をカバーしているデータもあるが、ガソリン車のPCXなら同条件で400kmと大きな差がある。しかも充電するには家庭用100V電源で6時間程度かかるなど時間と手間がかかる。長距離通勤の場合、毎日充電する必要が出てくるわけで、忙しい現代人にとっては面倒かも。というように、電動2輪は都市型コミューターとして有望ではあるが、まだまだ解決すべき課題も多い。ただ、これらの問題はすべてバッテリーの性能にかかっているので、次世代型バッテリーの開発が進めば一気に解決される可能性も高い。
可及的速やかなインフラ整備が求められている
そしてもうひとつの大きな課題がインフラの整備だ。昨年、実際に電動2輪でツーリングした経験からすると、一番困ったのが充電。まずもって電動2輪用の充電設備がないのだ。4輪用の充電ステーションは最近急速に普及していて、ディーラーやコンビニ、ショッピングモールの駐車場など至るところに設置されているが、こと2輪用に関しては皆無に近い。さらに充電用ソケットを装備した輸入モデルの大型電動スクーターなどでも「前例がない」という理由で4輪用の充電施設を使わせてもらえなかったり、充電ソケットは接続できてもチャージャー側の機械に認識されず結局充電できない場合もあった。また、4輪では一般化している国際基準の急速充電規格であるCHAdeMO(チャデモ)にも一部のブランドを除いて対応していないことも踏まえ、出先での“電欠”には事実上対応できないなど、現状における電動2輪はユーザーにとって便利で使いやすい乗り物には未だなっていない。
とするならば、電動2輪のさらなる普及のためにはバッテリーを含めた車両の開発とともに、充電ステーションなどのインフラ整備をスピード感を持って進めていくことが求められるだろう。
- 前へ
- 2/2
|
|

自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
ジムニー特集
関東屈指のロングダートを制覇せよ! 秋鹿大影林道&万沢林道...
- 2019/08/17
- コラム・連載記事
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
スズキ・ジムニーシエラを測って測って測りまくる。高さは? ...
- 2019/08/14
- コラム・連載記事

結局、スズキ・ジムニーのリジッドアクスルは何がスゴイのか?
- 2019/07/01
- ニューモデル
オービス対策‼ 交通取締情報局

移動オービスは何km/hオーバーで光る? 最低検挙速度独断検...
- 2018/11/11
- TOPICS
みんながオービスと見間違えちゃうNシステムの怖さを検証!...
- 2017/10/02
- TOPICS

スピード超過が事故につながる首都高速道路のオービスポイン...
- 2019/09/10
- オービス情報
令和2年、ついに「あおり運転」の罰則も強化へ! どうなる!? ...
- 2019/09/08
- TOPICS