新型ジムニー、開発ストーリー フレームは完全新開発。では、キャリーオーバーしたパーツは? 新型スズキ・ジムニーならではのこだわり②
- 2018/07/29
-
MotorFan編集部 鈴木慎一
20年ぶりのフルモデルチェンジを果たしたスズキ・ジムニー/ジムニーシエラ。ロングライフモデルのモデルチェンジは難しいものだが、「原点回帰」を徹底した今回のフルモデルチェンジは、各方面で好意的に受け入れられている。試乗会後に開発者とのインタビューで、ジムニーならではこだわりを訊いた。
何を継承し、何を変えていくか?
塗装面は、鉄板で! 「平均使用年数17年」の新型スズキ・ジムニーならではのこだわり①
新型スズキ・ジムニーのオフロード性能にたまげるの巻 ブレーキLSDトラクションコントロールにも驚く
ニューモデルを開発する際には「ベンチマーク」を設定するケースが多い。たとえば、Cセグハッチバックなら、たいていベンチマークは「フォルクワーゲン・ゴルフ」である。
今回のジムニーのベンチマークは、「先代ジムニー」だった。世界的に見ても、このサイズで本格4WD車は、他にないからだ。
新型の開発コンセプトは、「原点回帰」だ。そこで開発では、「残すところ、新しくするところ」が重要になる。
ジムニーは海外でも販売され、世界累計285万台のセールスを誇るが、海外モデルは、660ccエンジン搭載車ではなく1.3ℓ直4エンジン(新型は1.5ℓ)である。
ご存知の通り、ジムニーは軽のモデルがベースにあり、そのボディサイズを拡幅し、エンジンの排気量を大きくしたものが、ジムニーシエラ(海外モデルのジムニー)である。余談だが、海外モデルのジムニーはかつてはSamurai(サムライ)など別のモデル名を持っていたが、現在はサムライというモデル名はもう使っていない。
軽ベースなので、日本以外の市場から「もっとボディサイズを大きくしてくれ」という要望があるかというと、そうではなく、逆に「これ以上は大きくしてくれるな」という調査結果が出たという。あのコンパクトさがいい、というわけだ。
そこでベンチマークたる先代に対してどこを伸ばしていくか。そして、開発するうえで、キャリオーバーしなくてはいけない制約はなにか?を開発陣に訊いた。
エンジンは、ジムニーがK6A型からR06A型へ、ジムニーシエラが、M13AからK15Bへ切り替わったが、トランスミッションは、先代と同じ4速AT。これはアイシン・エィ・ダブリュ製だ。トランスファーは、アイシン・エーアイ製で、これも先代と同じ。ちなみに、5速MTは、スズキ内製である。

■R06A
エンジン形式:直列3気筒DOHCターボ
排気量:658c
ボア×ストローク:64.0×68.2mm
圧縮比:9.1
燃料供給:PFI(ポート噴射)
最高出力:64ps(47kW)/6000rpm
最大トルク:96Nm/3500rpm
次期スズキ・ジムニーが搭載するエンジンは? トランスミッションは?R06Aエンジン

■K15B
エンジン形式:直列4気筒DOHC
エンジン型式:K15B
排気量:1460cc
ボア×ストローク:74.0×84.9mm
圧縮比:10.0
燃料供給:PFI(ポート噴射)
最高出力:102ps(75kW)/6000rpm
最大トルク:130Nm/4000rpm
新型ジムニーシエラのエンジンは、1.3ℓから1.5ℓへ。K15B型エンジンとはどんなエンジンか?

ステアリング機構は、これも先代からキャリーオーバーしたボール&ナット式。20年間大きな問題がないという先代の信頼性の高さを買っただけでなく、ラック&ピニオン式は独立懸架サスペンションでないと難しいという面もある。リジッドアクスルの場合は、ラックを通すのが難しいという構造上の理由だ。
こちらのサプライヤーは、従来通りジェイテクトだ。
「ボール&ナット式のハンドリングって、ちょっと昔のクルマの感じがするよね。現代主流のラック&ピニオン式のビュッすごく切れ込んでいくのではなく、優しい感じが特徴の乗り味になっている、と多くの方から言われました」という。
パワーアシストは、ジムニーシエラもコラムアシストの電動式になった(ジムニーは先代も電動アシスト)。

- 1/2
- 次へ
|
|
自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
自動車業界 特選求人情報|Motor-FanTechキャリア
「自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ
「自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ

フランクフルト・モーターショー2019

ついに来た! 新型ランドローバー・ディフェンダー降臨! Gク...
- 2019/09/10
- ニューモデル

〈新型ランドローバー・ディフェンダー〉新着写真続々! Gクラ...
- PR
- 2019/09/12
- ニューモデル

ホンダの100%EVモデル「Honda E」市販車がデビュー! 約348...
- 2019/09/10
- ニューモデル

コンセプト4は4シリーズの未来形!? BMWの超攻撃型デザイン現...
- 2019/09/10
- ニューモデル

フォルクスワーゲンの小型EV「ID.3(アイディ.3)」デビュー...
- 2019/09/10
- ニューモデル

「AI:Trailクワトロ」はアウディの示す近未来EVオフローダー...
- 2019/09/10
- ニューモデル
マツダ3特集

マツダ3セダン「間違いなく、いまもっとも美しいセダン!」 ...
- 2019/09/10
- インプレッション

日本仕様のSKYACTIV-Xは、なぜハイオク仕様で圧縮比15.0なの...
- PR
- 2019/09/09
- トピック
「マツダは裏切らない」実用性を失うことなく美しいデザイン...
- 2019/09/06
- コラム・連載記事
マツダ3 ファストバックXD:600km走ってその完成度は? 燃費...
- 2019/08/26
- インプレッション
マツダ3、人気のカラーは? パワートレーンは? ファストバ...
- 2019/08/29
- ニュース
マツダ3 ファストバックXD:vs VW ゴルフ 走り慣れた都内の...
- 2019/08/28
- インプレッション
ジムニー特集
関東屈指のロングダートを制覇せよ! 秋鹿大影林道&万沢林道...
- 2019/08/17
- コラム・連載記事
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
スズキ・ジムニーシエラを測って測って測りまくる。高さは? ...
- 2019/08/14
- コラム・連載記事

結局、スズキ・ジムニーのリジッドアクスルは何がスゴイのか?
- 2019/07/01
- ニューモデル
オービス対策‼ 交通取締情報局

移動オービスは何km/hオーバーで光る? 最低検挙速度独断検...
- 2018/11/11
- TOPICS
みんながオービスと見間違えちゃうNシステムの怖さを検証!...
- 2017/10/02
- TOPICS

スピード超過が事故につながる首都高速道路のオービスポイン...
- 2019/09/10
- オービス情報
令和2年、ついに「あおり運転」の罰則も強化へ! どうなる!? ...
- 2019/09/08
- TOPICS
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報

スズキ ジムニー
XS
中古価格 22.8万円

スズキ ジムニー
自社新規フルカスタム 全塗装済 リフトUP 新品パーツ使用
中古価格 108万円

スズキ ジムニー
クロスアドベンチャーXC 4WD オートマ
中古価格 93.6万円

スズキ ジムニー
ワイルドウインド 4WD 5速MT TチェーンEg キャリア
中古価格 41万円

スズキ ジムニー
ワイルドウインド 5MT4WD リビルドエンジン載替 ETC
中古価格 109万円

スズキ ジムニー
XLリミテッド
中古価格 35万円