とびきりのランボルギーニ・ミウラがペブルビーチに集結! 8月18日にカリフォルニアで開催される「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」にランボルギーニ・ミウラ・クラスが特別に創設
- 2019/08/15
- MotorFan編集部

ランボルギーニはこのほど、2019年8月18日にカリフォルニアで開催される世界有数のクラシックカーイベント「第69回ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」において、「ランボルギーニ・ミウラ・クラス」が特別に設けられ、5台のミウラが登場することを発表した。
1960年代を代表するGT、登場する5台のうち3台が「ポロストリコ」でレストア済み
1966年に開催されたジュネーブ・モーターショーで初披露されたランボルギーニ・ミウラは、ジャンパオロ・ダラーラとパオロ・スタンツァーニの二人のエンジニア、そして当時ベルトーネ社の最年少デザイナーだった22歳のマルチェロ・ガンディーニによって創り出された作。

4.0LのV型12気筒エンジンをミッドシップマウントし、当時、市販車最速を誇ったミウラは、1966年から1973年の間に本社工場のサンタアガタ・ボロネーゼで763台製造された。今では所有して運転したいクラシックカーの最高レベルにランクされている。

今回のペブルビーチ・コンクール・デレガンスに登場する5台のミウラを紹介しよう。
シャシーナンバー「3087」の1967年モデルは、最初に製造された25台のうちの22台目。1967年6月に、スイスのレーシング・ドライバーのカール・フォイテクがチューリッヒにある自身のスポーツカー販売店にて新車を入手。フォイテクは1972年まで所有し、その後、イリノイ州レイクフォレストのジョン・ミドルトンに売却。ミドルトンはこのミウラを40年間所有した。3人目のオーナーは米国のランボルギーニ・スペシャリストにレストアを依頼。2018年10月に現在のオーナー、カリフォルニア州ベルヴェディアのトム・プライスと グウェン・プライスの手に渡っている。
ワシントン州メディナのジョン・シャーリーとキム・ シャーリーが所有するシャシーナンバー「3303」の1968年モデルは101番目に製造されたミウラP400。1968年2月に完成し、初代オーナーであるイラン国王モハンマド・レザー・パフラヴィーに届けられた。特注のクロームメッキ・ フロントバンパーや特殊なステアリングホイールに加え、外観も変更されていた。自宅のあるサン・モリッツの雪道に備えて、国王がミウラに特殊なスタッドタイヤを装着。1979年のイラン革命で失脚する直前に、国王はこのミウラを売りに出したが、国外に持ち出される前に アヤトラ・ホメイニ政権によって没収。その後、国王の息子が30年間所有し、2018年には 大がかりなレストアが施され、2019年初めに現在のオーナーに渡った。

1968年のミウラP400(シャシーナンバー「3586」、リヒテンシュタイン、ファドゥーツのカイザー・コレクション所蔵)は、映画で有名となった個体。1969年6月2日公開のマイケル・ケイン出演『ミニミニ大作戦』(原題:The Italian Job)の冒頭で、俳優ロッサノ・ブラッツィを運転。クラッシュシーンで無残な姿になった別のミウラと同じ色だったという理由で、パラマウント製作側がこの3586を選んだ。撮影後、無事だったミウラは工場に戻され、イタリアのランボルギーニ・ ディーラーのザーニを介して、1968年7月2日に最初のイタリア人オーナーに引き渡された。イタリア、日本、英国で保管されたのち、映画出演した個体として認定され、2019年にランボルギーニ・ポロストリコでレストアされた。

1972年のミウラP400 SV(シャシーナンバー「3673」)は、150台製造されたミウラSVのうちの1台。この個体には全壊して解体されたP400の1968年の車体番号がついている。これは最初のオーナーである南アフリカ在住の元英国空軍パイロット(Arthur Mechin大尉)が新車にかかる輸入税を回避したため。1972年11月に届けられたこの個体は最後に製造されたミウラのうちの1台で、30年近く南アフリカで所有され、2001年に米国で売却された。2016年に、伝説的ラリー・ドライバー、F1のフェラーリチーム監督、そしてFIAの会長であるジャン・トッド氏がオーナーとなった。2018年にはランボルギーニ・ポロストリコで完全なレストアが施されている。

1968/1975年のミウラSVR(シャシーナンバー「3781」)のオーナーは日本人。1975年にサンタアガタ・ ボロネーゼの工場で1台のみ製作された個体で、当初ミウラSとして製造され、1968年のトリノ・モーターショーに初登場したが、その後、イタリアで売却。1974年に、ドイツのハインツ・スティーバーが中古として購入し、特別なレーシング仕様のミウラを作ってほしいと工場に依頼した。18カ月もの時間をかけて1975年に完成。オーナーはしばらく運転した後、日本人コレクターに売却した。それ以降は日本人が所有していたが、2016年に現在のオーナーが購入。1975年の納車時とまったく同じ状態にレストアしてほしいと、ランボルギーニ・ポロストリコに委託され、2018年6月に完成した個体が披露されている。

ランボルギーニ・ポロストリコは歴史的遺産を守るために、ランボリギーニの一部門として2015年に開設。2001年以前に製造されたすべてのランボルギーニ車のレストアと認定に加え、クラシック・ランボルギーニのスペアパーツの再構成も実施。2018年だけでも200を超える新しいコード番号が導入された。また、ポロストリコでは企業アーカイブの保存と管理も手掛け、すべてのランボルギーニ・クラシックカーを後世へと引き継ぐことをサポートしている。

|
|

自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebフランクフルト・モーターショー2019

ついに来た! 新型ランドローバー・ディフェンダー降臨! Gク...
- 2019/09/10
- ニューモデル

〈新型ランドローバー・ディフェンダー〉新着写真続々! Gクラ...
- PR
- 2019/09/12
- ニューモデル

ホンダの100%EVモデル「Honda E」市販車がデビュー! 約348...
- 2019/09/10
- ニューモデル

コンセプト4は4シリーズの未来形!? BMWの超攻撃型デザイン現...
- 2019/09/10
- ニューモデル

フォルクスワーゲンの小型EV「ID.3(アイディ.3)」デビュー...
- 2019/09/10
- ニューモデル

「AI:Trailクワトロ」はアウディの示す近未来EVオフローダー...
- 2019/09/10
- ニューモデル
マツダ3特集

マツダ3セダン「間違いなく、いまもっとも美しいセダン!」 ...
- 2019/09/10
- インプレッション

日本仕様のSKYACTIV-Xは、なぜハイオク仕様で圧縮比15.0なの...
- PR
- 2019/09/09
- トピック
「マツダは裏切らない」実用性を失うことなく美しいデザイン...
- 2019/09/06
- コラム・連載記事
マツダ3 ファストバックXD:600km走ってその完成度は? 燃費...
- 2019/08/26
- インプレッション
マツダ3、人気のカラーは? パワートレーンは? ファストバ...
- 2019/08/29
- ニュース
マツダ3 ファストバックXD:vs VW ゴルフ 走り慣れた都内の...
- 2019/08/28
- インプレッション
ジムニー特集
関東屈指のロングダートを制覇せよ! 秋鹿大影林道&万沢林道...
- 2019/08/17
- コラム・連載記事
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
スズキ・ジムニーシエラを測って測って測りまくる。高さは? ...
- 2019/08/14
- コラム・連載記事

結局、スズキ・ジムニーのリジッドアクスルは何がスゴイのか?
- 2019/07/01
- ニューモデル
オービス対策‼ 交通取締情報局

移動オービスは何km/hオーバーで光る? 最低検挙速度独断検...
- 2018/11/11
- TOPICS
みんながオービスと見間違えちゃうNシステムの怖さを検証!...
- 2017/10/02
- TOPICS

スピード超過が事故につながる首都高速道路のオービスポイン...
- 2019/09/10
- オービス情報
令和2年、ついに「あおり運転」の罰則も強化へ! どうなる!? ...
- 2019/09/08
- TOPICS