2008年に日本上陸を果たして10周年を迎えたフィアット500の今までを振り返る フィアット・チンクエチェント再考。
- 2018/08/07
- MotorFan編集部 甲斐 貴之

来年で創業110年を迎えるフィアットは、イタリアはもちろん世界でも有数の自動車メーカー。その長い歴史の中で生み出された傑作車は数多いが、中でもひときわ印象深いのは歴代の”チンクエチェント”だろう。イタリア語で”500”を意味するチンクエチェントは、初代モデルのデビューが約80年前、現行車のモデルとなったNUOVA 500は誕生してから60年あまり、そして現行車のチンクエチェントは今年で日本上陸10周年を迎えた。愛され続けるチンクを再考してみる。
チンクエチェントを推すワケ
ビートルとMINIが復活したからには、この2台に比肩する実績と人気を持つ500の復活が望まれたのも当然だろう。2004年にデザインコンセプトが発表された後、2007年に欧州デビュー。日本上陸は08年に開始され、以来好調なセールスを続けながら10年を経過している。この間、16年にフェイスリフトを行なったものの全体のイメージは踏襲され、息の長いモデルになっているのも特筆ポイント。
この「息の長い」というのがチンクエチェントをおすすめしたい理由のひとつ。頻繁にモデルチェンジを行なうと、途端に前モデルが陳腐化してしまうが、チンクエチェントは「変わらない」ことで新鮮味を保つ。完成されたデザインに小手先のテコ入れは不要なのである。とはいえ他人と同じは嫌だ!という層に応えるため、写真のチンクエチェント・トロピカーレのように毎年趣向を凝らした特別仕様車がリリースされているのはうれしい。
もちろん、中身は最新のテクノロジーが逐次投入されている。エンジンは1.2リッター直列4気筒と、0.9リッター直列2気筒ターボの2種類をラインアップ。特に後者の通称”ツインエア”は燃費に優れるという実用性はむろんだが、走っていると一生懸命にエンジンが働いている感があって、NUOVA 500に通ずる小動物感がなんとも言えない。また、ご先祖と同じ2気筒というのが懐古派を泣かせる。
ボディラインアップはハードトップの他にソフトトップを採用する500Cがあり、NUOVA 500のイメージをさらに色濃く継承している。ソフトトップを開けて身を乗り出せば、きっとルパン三世気分を味わうことができるだろう。
走ってナンボのアバルトはどうか?

「チンクエチェントが復活したのなら、アバルトも!」と思うのは当然の流れで、アバルトブランドからチンクエチェントをベースにエンジンチューンや足まわりの変更、レーシーなシートやステアリング他、スポーツマインドに溢れた装備を満載するモデルが登場した。
現行モデルは595、595ツーリズモ、595Cツーリズモを揃えるアバルトは、1.4リッター直列4気筒ターボを搭載。595ツーリズモではベースモデルのチンクエチェント比で約2倍となる121kWの最高出力を発揮する。595無印なら、今となってはマニアックな5速MTを選ぶことも可能だ(595)。
NUOVA 500よりは大柄になった現行のチンクエチェントとはいえ、現代の基準で言えば相変わらずコンパクトカーの範疇。そんなアバルトがサーキットを名だたるスポーツカーを尻目にキビキビ走る姿を見るのは痛快だ。アバルトのレーシングカー、695アセットコルサの勇姿はスーパー耐久でも見られる。
チンクエチェントのポップなアピアランスにレーシーさを味付け、ロー&ワイドなアグレッシブスタイルと過激なスポーツ性能を提供するアバルト。チンクエチェントとはひと味違う、ピリッと辛いサソリの毒を、ライフスタイルのアクセントにするのはいかがか?
|
|

自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
フランクフルト・モーターショー2019

ついに来た! 新型ランドローバー・ディフェンダー降臨! Gク...
- 2019/09/10
- ニューモデル

〈新型ランドローバー・ディフェンダー〉新着写真続々! Gクラ...
- PR
- 2019/09/12
- ニューモデル

ホンダの100%EVモデル「Honda E」市販車がデビュー! 約348...
- 2019/09/10
- ニューモデル

コンセプト4は4シリーズの未来形!? BMWの超攻撃型デザイン現...
- 2019/09/10
- ニューモデル

フォルクスワーゲンの小型EV「ID.3(アイディ.3)」デビュー...
- 2019/09/10
- ニューモデル

「AI:Trailクワトロ」はアウディの示す近未来EVオフローダー...
- 2019/09/10
- ニューモデル
マツダ3特集

マツダ3セダン「間違いなく、いまもっとも美しいセダン!」 ...
- 2019/09/10
- インプレッション

日本仕様のSKYACTIV-Xは、なぜハイオク仕様で圧縮比15.0なの...
- PR
- 2019/09/09
- トピック
「マツダは裏切らない」実用性を失うことなく美しいデザイン...
- 2019/09/06
- コラム・連載記事
マツダ3 ファストバックXD:600km走ってその完成度は? 燃費...
- 2019/08/26
- インプレッション
マツダ3、人気のカラーは? パワートレーンは? ファストバ...
- 2019/08/29
- ニュース
マツダ3 ファストバックXD:vs VW ゴルフ 走り慣れた都内の...
- 2019/08/28
- インプレッション
ジムニー特集
関東屈指のロングダートを制覇せよ! 秋鹿大影林道&万沢林道...
- 2019/08/17
- コラム・連載記事
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
スズキ・ジムニーシエラを測って測って測りまくる。高さは? ...
- 2019/08/14
- コラム・連載記事

結局、スズキ・ジムニーのリジッドアクスルは何がスゴイのか?
- 2019/07/01
- ニューモデル
オービス対策‼ 交通取締情報局

移動オービスは何km/hオーバーで光る? 最低検挙速度独断検...
- 2018/11/11
- TOPICS
みんながオービスと見間違えちゃうNシステムの怖さを検証!...
- 2017/10/02
- TOPICS

スピード超過が事故につながる首都高速道路のオービスポイン...
- 2019/09/10
- オービス情報
令和2年、ついに「あおり運転」の罰則も強化へ! どうなる!? ...
- 2019/09/08
- TOPICS
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報

フィアット 500
1.2 8V ポップ
中古価格 39.8万円

フィアット 500
1.2 8V ポップ 1オーナー Tベルト交換整備
中古価格 64.8万円

フィアット 500
1.2 8V ラウンジ キーレス ワンセグSDナビ ETC
中古価格 18万円

フィアット 500
ツインエアポップ メモリーナビTV バックカメラ ETC
中古価格 104.8万円

フィアット 500
ペッレ フラウ製レッドレザーシート限定100台 15AW
中古価格 155万円

フィアット 500
1.2 8V ポップ
中古価格 49万円