【インカー動画】全日本ラリー第4戦「久万高原ラリー」クラス2位の板倉麻美&梅本まどか組の奮闘レポート
- 2019/06/03
- MotorFan編集部

モーターファンjpで速報していただいたように、5月3日から3日間行われた全日本ラリー第4戦久万高原でJN6クラスで2位を獲得することができました。応援していただいている皆様、本当にありがとうございました。
改めて、金曜日のレッキから始まったラリーウイークを振り返ってみようと思います。
初ペアにはハードルが高かった久万高原ラリー

2019年の全日本ラリーに参戦するにあたり、JN6クラスにトヨタVitz CVTでドライバー:板倉麻美/コ・ドライバー:梅本まどかという体制で参戦すると発表しましたが、わたしも板倉選手も初めての全日本ラリーということで、最初の新城ラリーはお互い別々にベテラン選手と組んで参戦しました。本当は第3戦唐津からの予定が、わたしが骨折のため欠場となってしまったため、この第4戦久万高原ラリーから正式ペアでのラリーとなりました。
そこで、板倉さんがドライビングする新城ラリーのインカー映像を見て、板倉さんがラリー中に求めていること(ペースノートを読むタイミングや読み方)を勉強しようと思っていました。
また、初めてのクルマ、初めてのペアということで、今回はレッキがとても重要だと意気込んでいたところ、いざ金曜朝の参加受付で書類を受け取ってみると、正確にナビゲーションするのが不安になるほど難解なルート指示が書かれていました。クルマの理解や板倉さんとのコミュニケーションをふかめたかったのに、まったく余裕がなくなってしまいました。

ロードブック(編集注:ラリー中にラリーカーが走行するルートやスケジュールが書かれた、主催者から配布される冊子)とレッキの方法が書かれている指示書が配布されるのですが、ここで衝撃な出来事がありました。
通常は、レッキはロードブックのページに従って進めば良いのですが、今回は指示されたページまで進んだらまた前のページに戻ったり、今度はもっと後のページに飛んだり、ときにはページに書かれていない道も通ったりと、かなり複雑でした。
こんなことは初めてで、一気に緊張MAXになってしまいました!!

でも、JN2クラスでTOYOTA GAZOO Racingからコドライバーで参戦している安藤裕一選手が「ロードブックに印をつけたり、紙を車に貼ったりするといい」と教えて下さり、早速チェックを入れることに。
また、今回のレッキはいつもと違ってゼッケン番号順に走るということだったので、しっかりといとうりな選手の40号車についてレッキをしていきました。

レッキは本番を走るためにノートをつくる大切な時間ですが、実際のSSでロスト(編集注:ノートを読むべき場所と実際走る場所がずれたり見失ったりすること)してもすぐ復帰出来るように、レッキ中は自分なりに工夫することが必要です。
でも、板倉選手とのレッキは今回が初めてなので、「板倉選手にはこの言葉を使うんだ!」「このコーナーはこれで・・・ここは・・・」と、自分のこれまでの感覚との違いも書いて、実際SSで読むときにもわかりやすいようにメモしながら、なんとかレッキを終えました。
レッキは1つのSSにつき2回行います。1本はノート作り。もう1本は少しスピードを乗せて読みながら修正します。
でも、1本目はやはり初めてということで上手くいかない部分もあり、インカー動画で確認すべきところが2~3カ所出てしまいました。
午後は少しずつ慣れてきた感じもあったのですが、やはり初めての車、ドライバーとなるとすごく難しいのだなと自分のふがいなさに悔しさを覚えました。
レッキの後は参加確認と車検も行ないます。
車検はいつもメカニックさんが行って下さるのですが、一度見学してみようということになり、今回はみんなで行きました!

ドライバーとコドライバーのヘルメットやハンス、レーシングスーツやグローブや消火器をこの机に置き、全てチェックをしてもらいます。

これは、車両の重量を計っているところです。
他にもウインカーなどの灯火類をチェックします。

最低地上高の計測も行います。
全てチェックが終わり、車検に合格すれば、無事「JAF公認ラリー競技会之証」をウインドウに貼ることができます。

これがないとラリー競技には参加できません。
ゼッケンは監督をはじめチームのみなさんがカラーに合わせて丁寧に貼ってくれました。

シートとハーネスの調節も行います。
しっかり身体にフィットさせないと危険なので長さなど調節を行います。
サービスパークでの準備を終え、ホテルに戻り、あとは本番に備えてノートの確認です。
この日の夜は土曜日の分のレッキを見直してノートを確認しながらどう読むか相談しようとしたのですが、動画がまさかの白とび! ほとんど何も見えない状態になってしまっていました。
とりあえず、確認出来ることを一緒に合わせ、板倉選手から「ここはこう読んでほしい」といったリクエストをもらい、ノートを書き直します。こうして、一日目を終えました。
土曜日・レグ1

土曜日のレグ1。
天気は晴れで完全ドライのいいお天気でした♪
みんなでサービスにまず向かい、そこから準備をしてセレモニアルスタートする久万高原の役場まで板倉選手と向かいます!
到着したら、最初に全員の集合写真撮影です!

それからセレモニアルスタートを行い、TC0(編集注:TCゼロ/ティーシーゼロ/タイムコントロールの一番最初。つまりラリーの計測スタート地点となる。通常、ここからタイムアタック区間<SS>に向かって一般道を交通法規に従って移動するリエゾン区間となる)に向かいます。
セレモニアルスタートがTC0だと凄くわかりやすくてやりやすいのですが、今回はTC0までが少し遠く、ここの距離も燃費の計算に入れたり、時間をみたりといつもより不安要素が多かったのですが、これはこれでとても勉強になりました。
セレモニアルスタートでは地元の子供達が太鼓を叩いて盛り上げてくれていてパワーをもらいましたよ♪

TC0からSS1までは距離がとても短く、あっという間に到着です。
SS1に着いたら少し待ち時間があるので、板倉選手はすかさずタイヤのエアをチェック。
私はメモとカメラのセットをしていたのですが、ここでカメラが作動しないというアクシデント発生!!!
ギリギリまで粘りましたが、諦めてSSに集中することに。
SSはあっという間で、終わった時に距離にしては短く感じる体感。
初めて走るヴィッツCVTの感覚。
でも、板倉選手との息はすぐにピタっと合うイメージは持てず、もう少しタイミングを合わせないと・・・と反省点がたくさんありました。
それでもSSタイムはクラス2番手!!!
体感で良かったのか悪かったのかいまいちわからず、順位をみて一安心でした。
とりあえず、順位を伝えずに次のSSへ向かいます。
そこでは時間が少しあったので外にいるみなさんとお話しタイム。

ドライバーが集まり、SS1について語り合っています。その間コドライバーは他のチームのタイムをメモしたり、タイム差を計算したり。SS終わりのリフュエル(給油)でどれくらい入れるか計算もします。
ドライバーはその後、エアチェックや車をチェックしたり、他の選手の車をチェックを行います。
そうこうしている間にSS2の時間に。
移動して、スタート!!!
ここは景色の綺麗なSS区間ですが、タイトなヘアピンもあるので難しいイメージ。
下りはくねくねしていて、こういうスピードになるのか! などと、やはり感じた事のない体感でした。
一方の板倉選手は、セレモニアルスタートの前が一番緊張していたのではないかというくらい、SS中は1つ1つのコーナーに対して冷静に集中している感じでした。
SSスタート前も人によって雰囲気が違うのですが、板倉選手のリラックスしている雰囲気は、カッコいいなと思いました!
午前のSSが終わり、リフュエルもしてサービスに戻ります。
監督からも「この調子で」とコメントを頂きました。
サービスの時間は30分。
今回はお手洗いまでの距離がサービスから少し遠く、あれこれしているとすぐに時間に!!!
こんなバタバタなサービスは初めてで驚きました。サービス中にメカニックさんがいろいろと車をチェックしたり、補修して下さいました。
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