2030年に向けて完全自動運転・大型フル電動トラックの量産化へ!! UDトラックス、次世代技術ロードマップ『Fujin & Raijin(風神雷神)――ビジョン2030』を発表
- 2018/04/24
- 高橋 昌也

UDトラックス株式会社(以下、UDトラックス)は4月23日、スマートロジスティクス実現へ向けた次世代技術ロードマップ『Fujin & Raijin(風神雷神)―― ビジョン2030』を発表した。
この発表会は在日スウェーデン大使館で開催されたが、これは同社が2007年以降、スウェーデンを代表するボルボ・グループの一員となったことから同国と最も関係の深い最大の日本企業となったこと、また、今年がスウェーデンと日本の外交関係樹立150周年にあたることを記念してのことだという。
次世代技術ロードマップ『Fujin & Raijin(風神雷神)―― ビジョン2030』は深刻化する社会や物流業界の課題解決に貢献するため、次世代技術の要である自動化と電動化分野に主眼を置き、大型トラックの特定用途での自動運転や電動駆動における様々なソリューションを提供する2030年までの取り組みを示したもの。
つまり自動化と電動化を軸に、コネクティビティ(つながるトラック)とデジタル化の進化を通して、輸送をよりスマートにするための取り組みということで、自動化の取り組みにはモノを動かす力の象徴として風の神=「風神」を、また、電動化の取り組みには電気エネルギーの力の象徴として雷の神=「雷神」をそれぞれあてている。
具体的には、創業以来、同社が一貫して追求する「時世が求める商品・サービスを提供する」というビジョンのもと、まずは2018年以内に自動運転と大型電動トラックのプロトタイプを実証し、東京モーターショーが開催される2019年までに顧客と共に実証運行を実施。そこから得た知見を開発に反映して2020年までに特定用途でのトラックの自動化と電動化を実用化し、これらを基盤に2030年までに、完全自動運転および大型フル電動トラックの量産化を実現するスケジュールだという。
たとえばネット通販のような電子商取引の増大による小口配送の需要は2030年までに2014年比で50%増と予想されているが、その一方で排出ガス問題やドライバー不足が深刻化してきている。
こうした課題を解決して顧客が求めるトラックを提供するためには、自動運転と電動化の技術革新がカギになるとUDトラックスでは考えているというわけだ。
これに加え、日本の内閣府が第5期科学技術基本計画において提唱している、高度な先進技術の導入であらゆる課題が解決されていく超スマート社会『Society 5.0(ソサエテイ 5.0)』の社会インフラとつながるために、コネクティビティ技術のさらなる開発もまた、将来の物流――ロジスティクス――にとって重要課題であるとしている。
同社のヨアキム・ローゼンバーグ会長は、「当社のビジョンである時世が求める商品・サービスを提供するため、私たちはいつの時代も独自のアプローチで取り組んできました。そして今、将来を見据え、世界は生産性・効率性の高い物流――スマートロジスティクス――を必要としていると確信しています」と強調。
また、トラックス開発部門統括責任者のダグラス・ナカノ氏は「2017年の新型クオンの発売を機に、スマートロジスティクスの未来をひらくという信念のもと着実に前進しています。今回発表したUDトラックスの次世代技術ロードマップは物流業界と社会に大きく貢献できると確信しています。世界中のお客様に当社のソリューションや利点を理解していただくことが、最終的には皆さまの暮らしに役立てると信じています」と抱負を語った。

UDトラックスの取り組みの現状
①自動運転
自動運転は生産性、安全性、燃料・燃費効率において物流企業と社会に直接的な貢献でき、物流業界に大きな変化をもたらすと考えられる。UDトラックスでは現在、工場の構内や港湾などの一定区域での安全な低速自動運転技術を開発しており、また高速道路での自動運転や協調型車間距離維持支援システム(CACC)によるトラックの隊列走行技術、そして長期的にはこれらをさらに進化させた一般道での高度自動運転の開発を進めている。
②電動化
環境負荷軽減への絶え間ない努力の一環として現在、エネルギー効率や積載量、航続距離、静粛性を最大限に確保したゼロエミッション大型トラックの実現に向けた技術開発に取り組んでおり、バッテリー技術が進化するなか、バッテリー型電動トラック、パラレルやシリーズ型ハイブリッド電動トラックなどの実験を行なっている。
③コネクティビティとデジタル化
デジタル化をベースとしたコネクティビティは自動運転と電動化を推進する技術。UDトラックスは、日本国内で販売する車両に搭載したテレマティクスシステム『UDインフォメーションサービス』を通じ、約4万5000台の車両から収集したデータを解析、車両の稼働率向上に貢献している。また顧客の運転状況から収集したデータをフィードバックし、より安全で信頼性の高いトラックの開発に役立てている。
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