前後に広いリヤドアガラスを持つミライースは車庫入れのしやすさでミラトコットに勝る ダイハツ・ミラトコットvsミライース 視界比較:傾斜角45度のAピラーとスクエアなフォルムでトコットの圧勝…とも言い切れない
- 2018/08/10
- 遠藤正賢
ダイハツの新たなベーシック軽乗用車「ミラトコット」は、若い女性をメインターゲットに「誰でもやさしく乗れるエフォートレスなクルマ」として開発・発売された。だが、ベーシックな軽乗用車といえば、ダイハツにはすでに「ミライース」があり、これがミラトコットのベースにもなっている。果たしてミラトコットは本当にミライースより“エフォートレス”な、肩肘張らず自然体で運転できるクルマに仕上がっているのか? まずは両車の視界を比較してみた。
また、運転への不安を払拭すべく、ミライースより車高と室内高を30mm上げ、全高は1530mm、室内高は1270mmを確保。さらに各ピラーの角度を立て、前後バンパーやボンネット、ドアパネル、窓ガラスをスクエアな形状にして、視界が広く車両感覚も掴みやすいよう配慮している。
対して「超深化エコ&スマート」を開発コンセプトとするミライースは、ボンネットやAピラーが寝た形状で、ルーフ後端も下げられており、空気抵抗を減らし燃費を良くしようという設計上の狙いが外観からも見て取れる。
リヤビューも、左右方向の傾斜こそほぼ同等ながら、車高が30mm高くルーフスポイラーもないミラトコットはバックドアガラスが上下方向に広く、ドアハンドルの窪みも大きい。ミライースはその真逆で、視界や使い勝手より燃費を優先する姿勢がここからも窺える。
運転席に座ると、そうしたボディ形状の違いは即座に体感できる。まず、Aピラーから受ける圧迫感が全く異なる。特に座面を高く調整すると、ミライースは太いAピラーが眼前に迫り、左右とも斜め前方の視界を大きく遮るのに対し、ミラトコットはAピラーが遠くにあり、トリムも丸みを帯びているため、特に右前方の死角が少ない。
また、水平基調とされたミラトコットのインパネはミライースに対し、助手席側のカップホルダーと小物入れが廃止され、かつオーディオパネルが平らな形状になった分だけ、視覚上の圧迫感が少なくなっている。
ただし、「フードの先端が見やすく車両感覚を掴みやすい」ことと「ドアミラーをドアパネルに取り付けたことで視界を確保」したというダイハツの主張はやや疑問。フード先端を見るには、身長176cm・座高90cmの筆者でもヘッドクリアランスが拳1つ分以下になるまでシートの座面を上げなければならない。視界上のミラーとウィンドウモールとの間隔も狭く、より斜めの角度からミラーを見る助手席側はそのギャップが埋まってしまう。
なお、「ベルトラインを水平にしたことで、バック駐車の際も後方が見通しやすい」という左斜め後方の視界は、確かにベルトラインを水平にしたことで上下方向の視界は広がっているのだが、ミラトコットはCピラーが太く寝た形状になっている影響で、窓ガラス=視界が前後方向に狭い。縦列駐車の際はミラトコットの方がガードレールの位置を掴みやすく、車庫入れの際はミライースの方が柱や壁、他車の位置をより遠くから把握しやすいように感じられた。
こうして実際に両車を比べてみると、斜め前方の広さと視界こそミラトコットの圧勝だが、それ以外はミライースも決して悪くないどころか、場合によってはミラトコットに勝る面も見受けられる。全体的にはミラトコットの方が車両感覚を掴みやすいが、Aピラーの傾斜がさほど気にならなければ、ミライースを選んでも何ら問題はないと言えるだろう。
【Specifications】
<ダイハツ・ミラトコットG“SA3”(FF・CVT)>
全長×全幅×全高:3395×1475×1530mm ホイールベース:2455mm 車両重量:720kg エンジン形式:直列3気筒DOHC 排気量:658cc ボア×ストローク:63.0×70.4mm 圧縮比:11.3 最高出力:38kW(52ps)/6800rpm 最大トルク:60Nm(6.1kgm)/5200rpm JC08モード燃費:29.8km/L 車両価格:129万6000円
<ダイハツ・ミライースG“SA3”(FF・CVT)>
全長×全幅×全高:3395×1475×1500mm ホイールベース:2455mm 車両重量:670kg エンジン形式:直列3気筒DOHC 排気量:658cc ボア×ストローク:63.0×70.4mm 圧縮比:12.2 最高出力:36kW(49ps)/6800rpm 最大トルク:57Nm(5.8kgm)/5200rpm JC08モード燃費:34.2km/L 車両価格:120万9600円
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