中古車取材で見えてきた「脱ホンダ」の実態 軽バン3強入りしたホンダN-VANを陰で支えた、19年間耐え忍んだアクティ・バンの存在
- 2018/10/18
- MotorFan編集部 畑澤清志
アクティ・バンの中古車相場はかつては強気でした。10年落ちくらいまでは新車価格に迫るほどの相場でしたが、過走行の車両が増えてくるようになると旗色が変わります。致命的なトラブルが発覚したのです。それはアクティ・バンのMR構造に由来するものでした。ラジエターは前、エンジンは後ろというレイアウトは水路を長くとらざるを得ず、クーラントへのエア混入によるオーバーヒートが頻発。あわせてヘッドガスケット抜けも続発し、要整備の車両が増えてしまったのです。MRですからエンジンを降ろすのもひと苦労。よって、中古車業者も敬遠するようになりました。商用バンに載せておくのはもったいないくらいシュンシュンとよく回る名機E07Zエンジンだっただけに惜しいウィークポイントでした。19年という歴史がありながら、中古車流通台数がわずかなのも、こんな理由があるのです。
ホンダもそれはわかっていたのか、1999年のデビュー時は2000台だった月間販売目標は、時を経るごとにハードルが下っていき、2010年の一部改良時は月間750台に、2015年に行われた最後の改良時は月間500台という消極的なものでした。ちなみに同時期のスズキ・エブリイの目標台数は月間7000台、ダイハツ・ハイゼットカーゴは月間5000台でしたから、アクティ・バンのモデル末期は次世代N-VANの登場に託し、耐え忍んでいたことがわかります。
我慢の甲斐あってN-VANは、エブリイ、ハイゼットともに商用バンの3強入りすることができました。N-VAN登場後も先行2車合わせて月間1万台以上という売れゆきに大きな変化はありません。N-VANはライバル車からの代替えというより、新たな市場を創出したといってもいいのかもしれません。
※お詫びと訂正※
初校時に、「6年落ちの2012年式の中古車流通量が突出しているのがわかりました。おそらく5回目を迎える車検期を機に手放したと思われます。」との記述がございましたが、「軽貨物車の車検は、初回も含めて2年ごと」という事実を誤認しておりました。
正しくは、「6年落ちの2012年式の中古車流通量が突出しているのがわかりました。おそらく3回目を迎える車検期を機に手放したと思われます。」となります。
ここにお詫びとともに訂正させていただきます。
ご指摘いただきました読者の皆様、ありがとうございました。今後ともMotor-fan.jpをよろしくお願いいたします。
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