SUBARU FORESTER Snow Drive Impression from Editor's room スバル・フォレスターで日本で二番目に雪深い集落を訪ねてみた〈SUBARU FORESTER 雪上試乗記〉
- 2019/02/27
- MotorFan編集部 小泉 建治
スバルと言えばAWD、AWDと言えばスバル───すでにそんなイメージが広く浸透しているとはいえ、東京に住んでいると、なかなかその恩恵を肌で感じる機会は少ない。今回、日本で2番目の積雪量を記録したという山形県の肘折地区とその周辺にて、極限の環境下におけるスバルの底力を体感したのである。
TEXT●小泉建治(KOIZUMI Kenji)
PHOTO●平野 陽(HIRANO Akio)
積雪量445cmの豪雪地帯へ
2018年、スバルのグローバルにおけるAWDの販売比率は98.0%だったという。残りの2%はほぼBRZと考えて間違いないから、スバルは完全にAWDのメーカーであると世界中のカスタマーから認識されていることになる。
YouTubeなどを覗けば、世界中のスバルオーナーたちが愛車のすごさを自慢する動画に溢れている。あれはちょっと古いフォレスターだったかと思うが、スタックしたシボレー・カプリスだかフォード・クラウンビクトリアのパトカーを引っ張り上げるアメリカの動画があって、コメント欄には称賛の声が溢れていたのを覚えている。
そんなスバルの雪道性能を量るには、相応の極寒地に行く必要がある。というわけで、今回スバルが雪上試乗会の舞台として設定したのは、2000年代に入ってから二番目の積雪量を記録したという山形県の肘折とその周辺地域である。
二番目ってのが微妙だって? 一位は青森県の酸ヶ湯で、実は昨年、同じスバルの雪上試乗会で訪れているのだ。だから次は二番目というわけだ。ちなみに酸ヶ湯は2013年に積雪量566cmを、肘折は18年に445cmを記録している。
山形駅からほど近いホテルの駐車場で、クリスタルホワイトのフォレスターX-BREAKに乗り込む。水平対向4気筒2.5Lを搭載するモデルの最上位グレードにあたる。
山形の市街地を通り抜け、まだ建設中で途切れ途切れの東北中央自動車道を10kmほど走り、続いて国道13号線を北上して最初の目的地である銀山温泉を目指す。
スバルのラインナップのなかでは最もSUVらしさの強いフォレスターだが、それでも運転感覚にとくに背の高さやボディの大きさを気にさせる部分はなく、Dセグメントあたりのサルーンと変わらぬ感覚で運転できる。雪国に住む人だって、大部分は市街地に住んでいるのだから、こうして「フツーに運転できる」ことの重要性は高い。
銀山温泉では撮影するのみで、滞在時間はおよそ10分ほど。すぐさま国道13号まで戻り、舟形町、大蔵村を経て、大きく北側にぐるっと回る形で肘折温泉に向かう。
大蔵村から国道458号線を南下し始めると、さすが日本屈指の豪雪地帯らしく、一面真っ白の景色になっていく。路面はもちろん完全なスノーコンディションだが、ほどよく踏み固められていて、むしろグリップを感じるほどだ。ときおり柔らかな雪の感触の奥に硬いアイスバーンの存在を感じる瞬間があって、当然ながら細心の注意を払う必要があるが、とはいえ実際にヒヤリとさせられる場面はなかった。
もちろんそれは試乗車が履いていたブリザックVRX2の恩恵も大きいが、そうした雪道ならではの独特のグリップ感や、アイスバーンならではの感触をしっかりドライバーに伝えてくるフォレスターのシャシー性能がもらたす安心感のおかげとも言える。
同じ雪道性能を有していたとしても、「なんだかよくわからないけれど、とりあえず大丈夫そうだ」と「なにがどうなっているかわかるから、ここまでは大丈夫だ」では、ドライバーが抱く安心感がまるで違う。フォレスターは後者である。
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