MAZDA CX-3の新しい1.8ℓディーゼル搭載モデルを世良耕太が試す マツダCX-3 ディーゼル試乗:なんてスタイリッシュなんだ!美しいものを手に入れた満足感あり。本質的にはドライバーズカーだ。
- 2018/10/21
- MotorFan編集部

マツダCX-3は、そのスタイリッシュなボディスタイルで人気のコンパクトSUVとしての評価が高い。デビュー当時は1.5ℓディーゼル(SKYACTIV-D 1.5)搭載モデルだけだったが、その後、2.0ℓガソリン(SKYACTIV-G 2.0)搭載モデルが追加。ディーゼルは、1.5ℓから1.8ℓへ排気量をアップしている。今回は、ジャーナリストの世良耕太がD1.8搭載モデルを試した。
TEXT & PHOTO:世良耕太(SERA Kota)
マツダCX-3のメカニズムを徹底解説!-フルスカイアクティブの採用
快進撃を続けるマツダが放つブランニューモデルは既存のコンパクト・クロスオーバーSUVとは一線を画しメカニズム面でも独自の道を突き進む。
CX-5にしろCX-8にしろ、マツダのSUVに総じて言えることなのだけれど、「なんてスタイリッシュなんだ」と感心させられる瞬間がある。CX-3もそうだ。今回の試乗では、ソウルレッドクリスタルメタリックのボディに山の緑が映り込んだシーンに思わずでくわし、ハッとした。忘れかけていた美しさを再認識した瞬間で、クルマに乗り込むつもりだったのだが、しばらく立ち止まって鑑賞することにした。
手に入れた人にとってみれば、この瞬間こそ「いい買い物をした」と感じる瞬間だろう。逆に言えば、美しいものを手に入れたいという欲求が先に立ってCX-3を選ぶのかもしれない。だが、美しいものを手に入れる欲求が先に立ってCX-3を選ぶと、移動の道具という実用品としてこのクルマと対峙した際に、ギャップに直面することになる。

これもマツダのクルマに総じて言えることなのだけれども、CX-3も例外ではなく、運転を能動的に楽しむ人のための設計になっている。ソファに腰を下ろしてテレビでも見ようかと、軽い気持ちで腰を下ろしたつもりなのに、「いやいや、アナタはいまからエクササイズするのです」と一方的に宣告されるのに似た状況だ。くつろぐつもりだったのに運動を求められるのだから、「ちょっと違うかも」と感じるかもしれない。
最初からエクササイズする道具としてCX-3を選んでいれば、ギャップに戸惑うことはない。立ち止まってでも眺めていたい気にさせる美しさを備えているから悪いのだ(ほめてます)。
CX-3はエクササイズに適したクルマなので、運転中はひとりの世界に閉じこもるのが正解だ。というより、CX-3を運転していると、ドライビングに集中するあまり(クルマがそう仕向けるのだ)、ひとりの世界に閉じこもりたくなる。一応、車内の会話明瞭性に気を配った設計になってはいる(同価格帯の競合他車よりやや騒々しい気もするが、会話の邪魔をするほどではない)が、本質的にはドライバーズカーだ。
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競合他車と比べてみれば、CX-3はずいぶん小さな部類に入るのだけれど、巧みなデザインの効果(?)で、小さく感じない。何が言いたいかというと、ベースはデミオなんだぞ、という厳然とした事実を忘れがちになる。
「あ、そうだ。ベースはデミオなんだ」と実感させられるのは、例えば後席に乗り込んだときだ。CX-3の後席の居住性を許容できるかどうかは、実際に確かめてみることを強くお勧めしておく。美しいクルマを手に入れる満足感が、後席スペースに由来する難を押しとどめるほど強いかどうかが、購入を決断する際の判断の分かれになることは充分にあり得る。

排気量258ccアップ。マツダCX-3が積むSKYACTIV-D1.8はなぜ排気量を大きくしたのか?
CX-3のデビュー当時の印象はよく覚えている。美しいスタイルにひと目惚れしていたからだ。それでいてサイズがコンパクトなのも気に入っていた。エンジンはすでにデミオで定評のある1.5ℓディーゼルで、完璧な組み合わせのように思えた。
期待値が高かったのかもしれないが、がっかりしたのでよく覚えているのだ。ここで力が欲しいというタイミングで力が湧いて出てくれなかった。蛇口をひねっても期待どおりに水が流れ出てくれず「あれっ?」となる感覚に似ている。出てこないのでさらに蛇口をひねると、一拍おいて水がドバッと出てきてシンクに跳ね返り、ズボンがずぶ濡れみたいな。

要するに、ストレスが溜まった。最新のCX-3に乗って確かめたかったのはこの1点のみといってよかった。で、どうだったかというと、何の不満もない。というより、シーンを問わず、終始気持ちがいい。エクササイズするのにぴったりの道具に仕上がっている。デミオと比較しては酷だが、燃費は相変わらず良好で、高速主体の使い方では 20km/ℓ台の中盤を叩き出す。
大幅改良でパーキングブレーキが手動レバーではなく電動になったのは、一度贅沢に慣れたらやめられない派にとっては朗報だ。電動パーキングブレーキの下位セグメントへの浸透は急で、この面でCX-3は置き去りになった感があった(と個人的には感じていた)。ハンデを解消するに充分な改良だといえる(合わせて、センターコンソールのデザインを一新。アームレストが新たに設定され、収納が豊富になった)。
CX-3への好意が感覚の目を曇らせているのだろうか、とかく言われがちな後席の快適性(スペース面ではなく乗り心地面)について、筆者は特段なにかを訴えるつもりはない。むしろ「なにか?」という感じだ。CX-3はリラックスして(もっと過激に表現すれば、弛緩して)過ごすためのクルマではなく、エクササイズ(とくにドライバーの)に適したクルマだということだけ、覚えておいてほしい。
CX-3 XD Lパッケージ
■ボディ寸法
全長×全幅×全高:4275×1765×1550mm
ホイールベース:2570mm
車両重量:1370kg
サスペンション:Fマクファーソンストラット/Rトーションビーム
駆動方式:フルタイム4WD
■エンジン
形式:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
エンジン型式:S8-DPTS
排気量:1756cc
最高出力:116ps(85kW)/4000rpm
最大トルク:270Nm
使用燃料:軽油
■トランスミッション
6速AT
■燃費
WLTCモード燃費:19.0km/ℓ
WLTC市街地モード:16.0km/ℓ
WLTC郊外モード:19.1km/ℓ
WLTC高速道路モード:20.9km/ℓ
車両価格:306万2080円
ボディサイズ、ホイールベース、タイヤサイズなど、現行CX-3とマツダ3との違いを写真や数値で比べてみる
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